変化 76. 気づきの窓「育てる」

米という字は「八十八」と書きますが、これは「米を育てるには、八十八の手がかかる」とのことから来ていると言われます。

この「米」を育てると同じように「人を育てること」は、中々大変なことですが、次の時代を担う人財を育てていかなければ、営利・非営利を問わず、全ての組織は衰退するばかりです。

では、どうすれば人財は育つのでしょうか?私の仕事は「企業活性化コンサル」ですので、人財を育てることが大きな仕事の一つです。この人財を育てるポイントの1つは「その人の長所を見つけること」です。この「長所」を、本人自身が余り強みとして理解していないことが多いのです。この「長所」を、強みとして理解することで、仕事への自信にも繋がります。

その一例です。この人は機械いじりが大好きで、自分が担当する機械は、自分で直していました。この長所を活用することを考え、機械担当に配置転換しますと、機械のトラブルは大幅に減少し、不良率も下がり、正に一石二鳥になりました。

2つ目のポイントは「業務の成熟度を明確にすること」です。これを測る一つの方法として、担当する主要業務を、5段階で本人に評価させます。この自己評価によって、本人が何が出来て、何が出来ないのかが明確になります。又これは性格診断としても使え、人事評価にも活用することが出来ます。

人財を育成することは、簡単にはいきませんが、まずは、本人に「ヤル気」という自覚を持たせることが大切です。焦らす、じっくりと観察し、成長した所は誉め、あと一歩という所は助言などをし、励ますことが大切です。

人財育成の一つの目的は「その人が、明るい未来ある人生を歩めるようにすること」です。この人財育成の目的を明確にし、理解させることも必要です。

今までの活性化に取り組んだ経験から、人財のレベルは、3・4・3の割合になります。初めの「3」は、課題が多いグループ、「4」は可もなく不可もなくのグループ、最後の「3」は、積極的でよく出来るグループです。

活性化が進んでも、この割合に大きな変化はありませんが、全体的に人財のレベルが向上することで、活性化はスムーズに進めることが出来ます。

このように、人財育成とは、如何にして「人財の質」を、全体的に向上させるかにかかっています。

               続く

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