冬の風物詩 3.かんじき

この「かんじき」とは、雪道を歩く時、雪の中に沈み込まないように、長靴に付ける道具です。子供の頃は、この「かんじき」は雪国の必需品でした。

今は高山市内に住んでいますが、子供の頃は飛騨の雪深い所で育ちました。この「かんじき」を履いて、時には胸の所まである深い雪の中を道つけをしました。この道つけは、部落中の人が出て行いました。元気のいい若い人が先頭に立ち、道をつけて行きます。その後ろの方で「かんじき」と格闘しながら、道つけに参加しました。

この「かんじき」を履いて歩くには、コツがあります。何故なら、ハの字にして歩かないと、「かんじき」が引っ掛かり、転んでしまうのです。このコツを掴むのもなかなか大変です。

この「かんじき歩き」の癖が今も残り、東京にいた時仲間から「飛騨のかんじき男が来たぞ!」と冷ややかされました。大きな男がしっかり前を向き、大股で凄いかんじきを履いて歩くのですから、よく目立ったようです。先日も東京へ行きましたが、正にかんじき男が銀座を歩いていたのです。驚かれた人もあったのではないでしょうか?

   なんとまあ 醜いかんじき 驚きて

     振り替え見れば 我が足跡

                岳 靖

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ネットから借用しました。