二ヶ月後に活性化研修に行き、工場の中に入りますと、障がい者の社員の方たちは、私に向かってニコニコしながら「おはようございます!」と大きな声で挨拶をしました。そしてダボ打ちを担当している障がい者の社員は、凄いスピードでダボを打ち込んでいくのです。これには驚きました。するとダボ打ちの指導担当者がこんな驚くようなことを言われました。
「もう、私が指導することはありませんし、この子一人でダボ打ちの仕事は十分出来ます。何とかこの子達に仕事を教えることは出来ないだろうか?と、いつもこの子供達のことを心配していました。それが先生が来て下さり、ご指導いただいたお陰で、障がい者の子供達は見違えるように力を発揮するようになりました。これは本当に凄いことです。こんなことになるとは夢にも思っていませんでした。本当に有難うございました。」と頭を下げてお礼を言われたのです。
何ということでしょうか。長い間「障がい者の社員は厄介者」として見られていたのが、大切な大切な人財として、自立し生まれ変わっていたのです。
そして梱包作業の所に行きますと、大きな声で「おはようございます!」と声をかけて来たのは、梱包作業を望んだ障がい者の社員でした。ニコニコしながら、そつなく仕事をこなしています。工場長が側に来て「先生、この社員を近いうちにこの梱包部門のリーダーにと考えています。」と言われたのです。これには又飛び上がるほどびっくりしました。
続く