卒業 37. 病院の活性化開始

この総合病院の研修開始から半年後の11月、病院長が研修を見学に見えました。そして「長い間求めていた仕組みはこれだ!」と言われ、握手を求めて見えました。それは、建設業のISO9000認証取得コンサルの時に、独自に開発した「プロセス管理システム」でした。

本来ISOでは、仕事の流れを明確にする「プロセス管理」が、規格で求められていますが、実際の審査では、このプロセス管理が曖昧になっており、形だけのISO認証取得という弊害を生んでいます。

この「プロセス管理システム」を作成することで、各プロセスが明確になると同時に、責任者の明確化と業務量を測ることも可能となりました。

この研修の休憩時間に、病院長から「ISO9000の認証を取得をしたい」との話が来ました。当時、高山市では、新しくなった日赤病院に患者が流れ、この総合病院では、一部の病棟が閉鎖されている状態でした。そして看護師や医師の不足も、大きな課題となっていました。

又このような中で病院長からISO9000の認証取得を依頼されたのは、総合病院では取得しなければならない「病院機能評価」が、この総合病院は建物が古く「病院機能評価」を取得するには、多大な改造費がかかり不可能でした。このことから、改造費を必要としないプロセス管理を重点に置く、ISO9000の認証取得を選択されたのです。

この頃は、総合病院でISO9000の認証を取得した病院も、参考文献も少なく、どう進めればよいのか本当に迷いました。

そんな中で、まず最初にすべきことは「職員の意識改革と、どんな問題点が潜んでいるのかを明確にすること」でした。

    病院は  命を守る  境界線

     コロナの嵐   守る砦と

f:id:swnm8:20210111210039j:image