「公立病院70%が赤字:知らないことは出来ない。」第2回

『まず・はっきりと言えることは、「公立病院は問題点の塊である」と云うことです。この問題点の塊は余りにも大きく硬いのです。この塊が硬くなる最大の原因は、医師・看護師・検査技師などの専門職集団の特殊性にあると考えます。

第1回で書きました通り、この公立病院を再建するには、まず「公立病院はなぜ赤字経営になるのか?その問題点を全職員が理解することにある」と考えます。そのためには、全職員による問題点の抽出は必要不可欠です。そしてこの問題点の塊を、職員自らの力で壊して行くことです。職員自らの力で、この問題点の塊を壊さなければ、決して公立病院の再建はないと考えます。

民間企業も同じです。問題点の塊を、社員自らの力で壊して行かなければなりません。そうしなければ、会社は倒産し、自分の生活が守れななくなるのです。この問題点の塊を壊すことが、出来なかった企業は時代から取り残され衰退することになります。

「なぜ、職員自らが問題点の塊を壊すことが出来るのか?」それは、そこに働く職員の方々が一番現状を知っているからです。「しかしそれがなぜ出来なかったのか?」それは、その塊を壊す方法を知らなかっただけです。知らないことは決して出来ません。この問題点の塊が大きければ大きいほど、この塊を壊すプロセス(道順)が明確でなければ、途中で挫折することになりかねません。』