「問題点は厄介者ではなく宝物」第3回

『第1回で書きました通り、問題点の85%は仕組みに分類されます。仕組みを見直し、足らない仕組みを構築すれば、85%の問題点は解決することになります。不思議にも、大きな硬い問題点の塊が消えて無くなるです。しかし現実には、また新しい問題点が発生しますので、問題点は決して無くなるわけではありませんが、ここで新しく生まれる問題点は、当初の問題点は全く違う問題点です。

仕組みを見直し、足らない仕組みを構築することは、問題点の解消とともに、再建の最大の課題である「利益体質の強化」に繋がります。なぜ利益体質の強化に繋がるのでしょうか?その第1は「医師・看護師・技師など全職員で、医療管理システムを構築することで、職員相互の信頼関係が大幅に向上すること」です。第2には「この信頼関係が確立することで、職場風土が良くなり、医療サービスの原点である、チーム医療の質が大幅に向上すること」です。第3には「院内が明るく活気がみなぎることで、患者が増加し、地域住民の信頼を得ること」などです。

私の再建・活性化の原点は「そこに働く人々が、前向きに仕事に取り組み、自らが仕組みを見直し、自らが問題点を解消することである」と考えます。結びに問題点は宝物であり、公立病院は沢山の問題点(宝物)を抱えていることで、この問題点を解消すれば、これから大きく飛躍することが出来ると確信しております。改めて「問題点は決して厄介者ではなく、宝物である」と再認識して頂きたいと思います。このことは、全業種に通じることです。』