変化 50. 活性化事例「総合病院」 ⑻ 危険

今回の事例とした「総合病院」では、全職員で問題点を抽出しましたが、これは言葉を変えれば「危険」な所を皆んなで明確にしたのです。

この「危険」な所は、どの業種でもあります。それを防ぐには、いかに早くこの「危険」な箇所を発見し、ミス、事故が起きないように「対策」を講じるかです。

この「対策」も、時として「場当たり的な対策を講じること」が多々あります。この「場当たり的な対策」では、又同じミスや事故を、引き起こすことになりかねません。

飛行機事故の場合「ネジの緩みや摩耗」などで、大事故に繋がることがあります。この「ネジの緩み」を、総合病院に例えると「ネジの緩みは職員の気の緩み」として、「ネジの摩耗は職員の過度の疲労」として、捉えることが出来ます。

このような「気の緩みや疲労」が発生する多くの要因は「仕組みの不備により発生していること」が多々あります。それを車の運転に例えれば、交差点で左右の確認をしないと同じです。特に信号が無い交差点では、左右の確認をしっかりしなければ、大事故になります。

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これと同じことが、病院の業務の中で発生すると、医療ミスや医療事故が多発し、時には医療訴訟にまで発展し、この「賠償金が病院経営の悪化を導くこと」になりかねません。

先日のISOの審査の時、審査員から「これだけ、詳細に記録されることは、大変素晴らしいことですが、職員の方々から反発はありませんか?」との質問がありました。それに対し、看護師長から[ 別に反発はありませんし、これが通常業務として捉えています。先日、看護師の会合があり、別の総合病院の看護師さんから「こんなに詳細に記録を残すのですか?私どもでは、とても出来ません」と言われ驚きました。]

この「職員の意識」と「医療管理システムの質」の違いが、コロナ終息で大きな差が生まれると考えます。それは、コロナ感染の「補助金」で、何とか利益を確保していた病院が、この「補助金」が無くなれば、「経営悪化」になることは、眼に見えています。

今こそ、根本的に「医療管理システム」の見直しをすべきと考えます。

                  続く

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昨年12月の誕生日にいただいた「シクラメン」が、今年も咲きました。