「公立病院70%が赤字」第1回

『3月27日の岐阜新聞に「公立病院70%が赤字」とあります。その内容は次の通りです。「地方自治体が運営する932公立病院の70・9%に当たる661病院が、経営不振のため、2008年度決算で経常損失を出したことが26日、総務省の集計で分かった。赤字病院が70%を超えるのは3年連続、損失額合計は2016億円だった。岐阜県内は19公立病院のうち、73.7%に当たる14病院が赤字経営となっている。08年度決算の経常損失額は……14病院の合計は50億6600万円。」
とあります。

医療コンサルタントの一人として不思議に思うことは、「医師不足が最大の要因とは云うものの、なぜ70%が赤字経営となるのか?」です。この件について3回にわたり考えてみたいと思います。当社では、活性化研修の最初に、全社員で問題点の抽出を行います。この問題点を抽出する最大の目的は、「問題点の共有化を図ること」と、もう1つは「問題点は宝物であると云うことを理解すること」です。

そしてこの問題点を「意識・組織(責任権限)・仕組み」の3つに分類しますとその割合は、意識5%・組織10%・仕組み85%になります。ここで「問題点は、仕組みの未完成にあり、その仕組みは自分達で作らなければ、問題点は解決しない」と云うことを全社員が理解します。今まで「問題点は、経営者や幹部にあると思っていたことが自分達にある」と初めて気づくのです。


私は公立病院も一般病院も全ての企業が、時代が求める仕組みを構築しなければ生き残れないと考えます。そして、「この問題点は自分達で仕組みを作り上げなければ解決しない」と云うことを理解することで本当の意識改革が始まります。』