持久戦 ⑵ 問題点は宝物

残念なことは多くの経営者の方々が、この「問題点は宝物」「仕組みとその仕組みの更新の重要性」を理解されていないことです。

ある経営者の方からは、こんな言葉も聞こえて来ます。「当然問題は発生しますが、上手く解決しています。しっかりとした仕組みがありますので、何も問題はありません」と。

これは根本的に問題を解決したのではなく、一時凌ぎをしたに過ぎません。これでは問題の再発を繰り返し、より問題の悪化を招くばかりです。

「問題点は宝物」という考えを、従業員に徹底して教え込むことが重要です。「問題点は発生して当然。その問題を個人の責任にするのではなく、仕組みの問題として解決して行くこと」です。

活性化に取り組んだある病院では、業種の特異性から個人攻撃が多発しておりました。そのため職員は萎縮してしまい、それが連鎖反応を引き起こし、企業風土は悪化し、当然経営悪化となりました。

こんな状況が全国の病院や多くの企業で多発しているのではないかと推測されます。

問題は誰でも起こすのです。問題を起こさない従業員は、仕事をしていないと言っても過言ではありません。問題が発生して当然であり、このことを経営者自身がしっかりと理解しなければなりません。決して問題が発生したからと言って、個人攻撃をしてはいけません。

個人攻撃をすれば、その従業員は萎縮してしまい、どんな良いアイデアが浮かんでも、決して発言しなくなります。そして最悪の場合、折角育てた従業員が退職ということになり兼ねません。それは企業経営に於いては致命的なことになります。

「従業員のお陰で企業経営が出来る」と、経営者は感謝の心をしっかりと持つことです。

    問題は  宝の山か  ゴミ屑か

     見方一つで 明日は変わりて

続きは明日とさせていただきます。