「“さん”付けがやる気を生み出す」

『私は社員全てに対し「○○さん」と呼んでおります。決して呼び捨てや「○○君」とは言いません。その理由は「相手から何かを学ぶため」です。“賢人子供から学び、愚人賢人から学ばず”と言われますが、誰からも学ぶためには決して相手を見下した呼び捨てや君呼ばわりはしないことです。私が実際このことに気づき“さん”呼ばわりをするようになったのは自分で会社を興した43歳の時からです。それまでは部下を呼び捨てにすることが多々あったと思います。一緒に仕事をし、一緒に成長していくためには社員の意見を取り入れ、同時に社員の経験知を大いに発揮させるためには社員から学ぶ姿勢が不可欠であることに気付いたからです。この姿勢を確実に行えるようになったのは45歳頃からであったと思います。それ以後自分の子供を除いて、社員等全ての人々に対して“さん”付けで呼ぶようにしております。

この“さん”付けで呼ぶことの大きな効果の1つは「社員のやる気が大きく向上してくること」です。第2には「社内の雰囲気が大変良くなること」です。第3には「社員が自分の意見をいつでも発言出来る雰囲気が生まれること」です。4番目には「積極的に学習し、経験知を蓄積しようとする姿勢が生まれること」です。5番目には「社員みんなの角が少しずつながら取れ、丸くなっていくこと」です。人間はどのように呼ばれるかでその人のやる気は大きく変わってきます。私は“さん”付けをすることで社員と手を取り、互いの目標達成のために邁進出来ていると確信しております。』