少し細かい説明になりますが、実際のプロセス表を構築する流れは次のようになります。
*89回の「初診・再診患者受付プロセス」の横列を参照としてご覧下さい。
プロセス構築のステップ
1. 入口・出口の再確認
他のプロセスとの連携がキーポイント
業務の入口・出口をしっかりと確認することが、プロセス構築の第一歩です。この入口・出口が間違っていると、プロセス全体が未完成となり、他の関連するプロセスと連携出来なくなります。
2. 工程の抽出
歯車は一つ欠けても動かない
入口から出口までの工程を抽出します。この工程が一つでも欠けたり、不明確であったりすると、出来上がったプロセスは上手く機能しません。
3. 大項目の抽出
他のプロセスの連携上同一項目で
プロセスの入口・出口までの検証も兼ねて、大項目の抽出を行います。大項目は他のプロセスの連携上「指示・準備・実施・検証」など、出来るだけ同一の項目とします。
4. 作業内容の決定
内容は分かりやすく具体的に
作業内容の記述を見て業務を行うため、内容は分かりやすく具体的に記入することが大切です。この内容は十分検討することが必要です。
5. 書類の抽出
書類はシステムの原点
この項目でどんな書類が使用されているのか、作業内容をもとにチェックし書類を抽出します。書類 ( 記録 ) とは仕事の結果管理と大切な証拠書類であることを認識しなければなりません。
6. 作成・検証・承認
責任をハッキリさせる
業務を行う上で一番大切なことは、責任の所在がどこにあるかをハッキリとすることです。。各業務の項目で抜けなく責任を明確化することは、大変重要なことです。
7. 危機管理抽出
危機管理は最大の予防処置である
危機管理とは、ミスが発生する可能性が高い項目で、ミスの具体的内容を記載し、予防処置を講じるものです。具体的に内容を記入することがポイントです。
8. 危機度数の設定
甘い度数設定は危険
危機度数は厳しく設定することが大切です。定期的にミスの調査・分析を行う上で、この度数設定は大きな意味を持っています。
9. ミス・クレーム発生時の対応策
迅速な対応がミスを軽くする
ミス・クレームが発生した場合、すぐに対応できる対応策を作成することで、ミス・クレーム自体の影響を最小限に抑えることが出来ます。この項目はチーム全員の経験談をもとに、対応策を作り上げることが重要です。
10. ミス・クレームの防止策
危機管理の分析がポイント
ミス・クレームを防止するには、予めどのようなミス・クレームが発生する可能性を秘めているのかを、しっかりと把握し防止策を作り上げなければなりません。そのために危機管理の項目での内容チェックが大変重要です。この項目もミス・クレーム発生時の対応策と同様に、チーム全員の経験談をしっかりと話し合い防止策を作り上げることが重要です。
このように「プロセス表」を作成することで、色々な面がハッキリとして来ます。それが業務の効率化と無駄の削除に繋がることになります。
続く