変化 98. 行政の仕組み見直し 第20STEP「行政の仕組み作成事例 ⑵ 」

3人目の方の研修レポートです。

「今まで3回の研修を受けて、業務の効率化ということを考えさせられました。今までは、一つの業務の流れは、頭の中にあり「これをやって、こうやって」と言うように、自分の経験を頼りに行って来ました。今日、研修を受けて気づいたことは、どの仕事も統一されたものになっていないか、同じ仕事なのに、同じ書類が無かったりして、時間がかかります。時には後戻りをしなければならないこともあります。

この研修の中で学んだシステムを構築するという、おおそれたことは出来ないにしても、自分の仕事については、業務の流れを明確にし、文書化し、業務の統一化を図ることが出来れば、効率化にもつながると感じました。

「忙しい!」というのは、仕事量の増加を人手不足のせいにしているからで、実際はもっと業務の流れを明確にすれば、効率的に仕事ができ、人事移動などでも、何の問題も無く、事務の引き継ぎがされて、住民サービスの低下に繋がらないと思います。」

さて、この3人の方の研修レポートからどんなことを感じられましたか?この研修に30人の方が参加されましたが、いずれの方も、同じような内容の研修レポートでした。

改めて、私が考案した「行政の樽」を見て下さい。

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この「研修レポート」から見える課題は次の通りです。

1. 問題を感じても、それがどの段階から発生しているのか不明。
2. 問題をどのように改善したらよいのか?分からないまま持ち越している。
3. 問題があっても、それを問題として捉えていない。

4. 業務の流れを改善する方法を知らなかった。
5. 仕事の流れは、自分の頭の中にあり、その経験を頼りにやっている。
6. どの仕事も統一化されていないために、時間の無駄が多く発生している。
7. 仕事量が増えると人手不足のせいにしている。
8. 作業手順書などが作られていない。
9. 人事移動などで、業務の引き継ぎがうまく行かない。
10. 問題が発生しても皆んなで話し合いをしない。

など、現場からは沢山の問題点が出ました。

これは、研修を行った役所だけの問題点ではなく、「国・県・市町村」全てが、このような「問題点」を抱えていると考えます。

逆に捉えれば、「問題点」は山のようにあり、これを改善すれば、業務の効率化は進み、無駄は大幅に減少します。そして税収の垂れ流しも大きく改善され、借入金1,000兆円の返済原資が生まれることになります。

この課題を解消する「業務プロセス表」作成による「行政の仕組み見直し」は如何に大切かを、この研修レポートからも学ぶことが出来ます。

               続く

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