「人生は出会いで決まる」第2回

『2人目は飛騨信用組合神岡支店でお会いした谷井支店長です。私はこの谷井支店長から次の3つのことを学びました。その1つ目は「仕事を早く処理すること」です。今振り返ると、それはPDCAサイクルそのものです。いつも言われたことは「計画はしっかり立てているか?」でした。そして「夢を叶えるためには、決してその夢を諦めず、挑戦することである」でした。

谷井支店長は飛騨信用組合の専務理事まで勤められ、残念ながら今から10年前に亡くなられました。谷井支店長は私の結婚式の仲人もして下さり、33歳の時に飛騨信用組合を退職したいと言ったときも「人生は一度。決して諦めるな。いいな大きな夢があって。」と言われました。

谷井支店長から学んだ2つ目は「私の会社にぜひ来て下さい。と常にアタックされる人間になれ。」でした。谷井支店長自身28歳の時、飛騨信用組合の稲田専務(後理事長)にヘッドハンティングされ、十六銀行から飛騨信用組合に入られました。

この教えのお陰で経営コンサルタントの道を歩むための色々な役職を経験させて頂きました。木工会社の社長・専務・ホテルの支配人・ゴルフ場の課長など沢山の役職を30代で経験できましたのは、正にこの教えのお陰です。

谷井支店長から学んだ3つ目は「お客様のために全力で尽くせ。」です。私が30歳の頃、業績が低迷し資金不足から1ヶ月後に不渡手形を出すことになる倒産寸前のお客様の再建に取り組みました。この危機的状態の中、一週間で再建計画書を作成し、資金の融資が受けられるようにしなければなりませんでした。正にお客様の命運・従業員と従業員の家族を守るための、厳しい時間との闘いでした。その全てが私の肩に重くのし掛かり、この追い詰められた中で心の支えになったのは谷井支店長が言われた「お客様に全力を尽くせ」の言葉でした。私は、飛騨信用組合在職中に多くの再建に携わりましたが、その大多数は成功し、この教えは活性化研修に取り組む基本理念にもしています。この谷井支店長からは仕事に対する厳しさを教えて頂きました。』