長い旅路 3. 惨敗

人生の「長い旅路」の中では「惨敗」も経験しました。この「惨敗」があったからこそ、今があると感謝しております。それは35歳の時に経験した「社長職」です。「下裏君!決してこの会社の社長になるなよ。」と恩師から散々言われたのに、自己過信に囚われ、有頂天になり、経営内容も検証せず社長を引き受けてしまいました。

それは周りから見れば「負けると分かっていて何故社長をするのか?」大笑いだったと思います。しかし「俺なら出来る!」という自己過信をこの時取り除くことが出来なかったのです。

この「惨敗」により、家と屋敷を残して、全て売却しても借金の山だけが残りました。戦いに負けるとは、如何に悲惨なものになるかを、この時初めて知りました。

この悲惨な結果をもたらした社長を経験したことで、経営コンサルタントとして独立してからは、この経験が大いに役立ちました。何故なら「勝ち戦になるか?負け戦になるか?」その分別が段々分かって来たからです。

この時小競り合いの戦いで負けても、余り経験知としては役立たなかったと思います。しかし戦いが「惨敗」という惨めな結果になれば、それは一生忘れることのない生きた経験知になります。

歳を重ねて来ましたので「惨敗」になる戦いはごめんですが、世の中のお役に立てる戦いだけは、続けていきたいと思います。その最後の戦いが「行政改革」です。

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