「波に揺られて」が100回に達しましたので、今回から「旅」というカテゴリーで投稿させていただきます。
第一回は「空の旅」です。飛行機に乗っての「旅」で一番長いフライトは、成田空港からフィリピンのマニラ空港に行った時の8時間です。この時は行きも帰りもファストクラスに乗りました。フィリピンの大統領にお会いする予定でしたが、クーデターが発生しましたので、お会いすることは出来ず、外務大臣などとお会いしました。「何しにフィリピンへ？」その目的は、今もはっきりとしたことは分かりません。
依頼があったのは、今から35年前、経営コンサルタントとして初めてのお客様の活性化に、副社長として取り組んでいた時です。社長から「私の代わりに大統領に会って来て下さい。全て同行者が対応しますので、話の内容は分からなくても結構です。」と言われました。その役割は、ニコニコしながら正座に座っているだけの「お内裏様」でした。
この時、6泊しましたが、ホテルはマニラ一番の歴史あるホテルで、寝室・応接室など4室あり、ボーイさんとメードさんが一人づつ付いた特別室でした。一人で泊まりましたが、余りにも豪華な部屋と待遇に驚きと共に少し怖くなりました。二度とこんな部屋に泊まることはないと思います。
その後、フィリピンとの国交が回復したと聴きましたので、詳細は不明ですが「お内裏様」の役割は果たせたようです。この時ほど、フィリピン語も英語も知らないことの不便さと共に知らないことの有り難さも思い知りました。
この「不思議なフライト」で、一生一度の貴重な経験をし、良き思い出も出来ました。
宿泊したホテルの特別室をネットから借用しました。
