人事部長 14. 上に立つのが嫌 ⑴ 残業

活性化研修をしていて聴こえて来るのは、20代、30代からの「管理職になるのは嫌です」という驚くような声です。課長や部長になることが、夢であった団塊の世代では考えられないことです。

この管理職への拒否反応は、組織の統括管理を行う人材がいなくなることになり、組織の崩壊をも意味することになりますので、決して放置できることではありません。

何故?若い社員が管理職になるのを嫌がるのでしょうか?その一つが「役職や手当よりも、自由な時間が欲しい」という「価値観」です。この「価値観」を根本的に変えることは不可能です

しかし、この考え方を受け入れて行かなければ、管理職の高齢化は進み、企業の活力に大きな影響を及ぼすことになります。これを改善するためには「残業時間の短縮」は不可欠です。

この「残業時間の短縮」は、若年層の雇用の定着率を上げることに繋がると同時に、人件費の削減となり利益向上に大きく貢献することになります。

この残業時間の短縮は、国の課題として労働基準監督署などからも指導されていますが、現実として改善されていません。上から目線で「残業を少なくしろ!残業を無くせ!」と叫んだところで一歩も前に進みません。

逆に中間管理職の負担となり、ストレスを与え、それが若年層が管理職になることを嫌がる一つの要因になっていると考えます。

この課題は、人事部長も先頭に立って取り組み、安定した雇用体制の確保に貢献していただきたいと思います。

                 続く

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