変化 66. 行政の樽 ⑷ 底板

樽式活性化法の「役割の樽」の「底板」は、「企業の規模」を表す「資本金や資産→資本力」などです。世界には、超巨大な資本力を持った大企業も在れば、小さな町工場まで様々です。

日本では商法が改正され、株式会社が1円の資本金で出来るようになりました。改正される前は、株式会社→有限会社→合資会社の順で、企業の規模を見ましたが、今はその基準は無いにも等しくなりました。

「役割の樽」では、この「底板」が抜けると倒産となり、債権者に負担を掛けることになります。今回のコロナウイルス感染拡大で、この底板が抜け、倒産した企業も沢山見受けられました。

この「底板」は、中に入っている酒の全重量がかかり、弱い底板が一枚でもあると、底が抜け、樽自体が壊れてしまう可能性を秘めています。

如何にして「底板」の強度を上げるかが、企業経営の大きな課題の一つです。

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「行政の樽」は「経済規模」ですが、「役割の樽」の「底板は「資本金・資産→資本力」で、企業の規模であることから、「行政の底板」も「役割の樽」も、景気に大きく左右されます。

「行政の樽」で注目すべき点は「底板」が余りにも大き過ぎて、点検することが、中々難しいことです。

弱い底板がないか?底板と底板を繋ぐ「竹釘」は、しっかりと役割を果たしているか?など、定期的に点検することが必要です。

「底板」の強度に不安を感じるのは、1,000兆円を超える借金です。企業の売上高にあたる税収が、100兆円を下回るのに、その10倍の借金では、バランスシートは崩れてしまっています。この多額の借金を減額していかないと、「底板」の強度は弱まるばかりです。

特に心配されることは、「高齢化社会」です。65歳以上の高齢者が、30%を超える日は間もなくです。

この高齢化社会を乗り切るには、「底板」の強度を早く上げなければなりません。何故なら、高齢化により年金負担が増加し、それに比例して、底板にかかる重量が増えるからです。早く、この「底板」を、定期的に点検する仕組みを作り、強度を上げて行かなければなりません。

                 続く

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高山市国府町「宇津江四十八滝」で撮りました。