変化 63. 行政の樽 ⑵ 側板

「役割の樽」では、この「側板」は「そこで働く人(従業員など)」です。

「行政の樽」では「公務員」です。下の図のように側板に段差のある、「歪な樽」があります。この「短い側板」の所から、中の酒が流れ出てしまいます。この「流れ出る酒」とは、企業の「役割の樽」では「利益」ですが、「行政の樽」では、「税収」で国の「利益」です。この「利益」が流れ出てしまうのです。これが「1,000兆円という多大の借金を生み出す、大きな要因の一つと考えます。

この「側板の長さ」が、「活性化」を進める上で、大きな課題となります。それは「側板」の長さは、「公務員の意識」だからです。人の心は変えられません。本人が気づくのを待つしかないのです。

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しかし、待つばかりでは、活性化は一歩も前に進みません。企業活性化では「樽の組み立てや問題点の抽出」などで、「意識改革」を行うことが出来ました。しかし「国・県・市町村」という大きな組織では、どうすれば出来るのか?頭を悩ませています。

もう一つは「公務員という独特の考え方と意識」です。一般の企業で働く人は、業績が給与などの待遇に大きく影響します。今回のコロナ感染により、業績が悪化すれば、給与やボーナスが減給となり、最悪の場合、解雇や廃業、倒産という事態にまで発展します。しかし、国や県・市町村では、税収が大幅に減収しても、ボーナスは支給されるなど、待遇の変化は余りありません。

このことが「自分で稼ぎ、対価をいただく」という「意識」が、欠如してくる大きな要因となり、幅という「貢献度」にも、大きな影響を与えることになります。

これを改善するには、非営利団体である「官庁→公務員」では、中々難しいことです。しかし、この公務員の「意識改革」をしなければ、「行政の活性化」は成功しません。

これを進めるには、同時に「国民の意識改革」も必要です、何故なら、「行政におんぶ、抱っこするのではなく、国民一人ひとりが、やるべき義務をしっかりと果たし、行政の業務を少しでも減らすこと」です。

国民の「意識改革」と並行して、行政の「問題点の抽出、各種仕組みの見直し」を図ることで、公務員にも「危機感」が生まれ、「意識改革」は出来ると確信しています。

                続く

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高山市「高山城本丸跡」で撮りました。