無駄 ⑵

「そんなことをしても無駄だよ!」という声を聞きますが、それは本当に「無駄」なのでしようか?

この「無駄」とは、人生を歩む上で大切な「遊び」ではないかと考えます。この「遊び」は、心に安らぎを与え、閃きを産む大きな力になると考えます。

私もこの77年間に沢山の「無駄」をして来ましたが、この「無駄」がなければ、全く違った人生を、歩んでいたのではないかと考えます。

木造建築物では、この「遊び」が大変重要な役割を果たします。建物を建てる場合、完全な乾燥材を使用する事は不可能です。年月と共に、建築材は乾燥し、萎縮して遊びが発生します。その遊びに少し大きめに作られていたホゾが、屋根の重りがかかることで、遊びの中に入り、木組みがしっかりと締まります。このことで奈良法隆寺の様に、千年以上耐えることが出来る建造物となります。

人間の臓器も、歳と共に建築材と同じ様に萎縮して行きます。この萎縮が様々な病気の要因になると考えます。

この縮小による緩みを、少しでも防ぐには「無駄という遊び」を、上手く使うことが大切ではないかと考えます。このことで、様々な病気を予防する、大きな力になると考えます。

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京都の西本願寺様です。