私はメガネ ( 3 ) 浄土

昨日、旦那様は叔母さんの告別式に、お参りにならられました。叔母さんは旦那様のお母様の妹さんで、5人兄妹の末っ子です。上2人がお兄さんと弟さんで、下3人が、仲の良い姉妹でした。

旦那様のお母様は真ん中で、姉妹は皆んな、旦那様によく似て大柄で、声が大きく、大きな声でよく笑われました。

叔母さんの家は農業をしてみえ、田植えや稲刈りには、お母様はお姉さんと一緒に、旦那様に送らせ、いつも「俺たちが行かんと、仕事がはかどらん」と言いって出かけられました。

姉妹3人とも歳を重ねても元気で、80を過ぎても田植えや稲刈りの手伝いに行かれました。82歳の稲刈りに行ってみえた時、飛騨北部で平成11年9月に「9.15豪雨災害」が発生しました。お昼ご飯を食べてみえますと「おい!なんか尻が冷たくなって来たぞ!あれ!水で畳が浮いて来たぞ」と皆んな大慌てです。これが「9.15豪雨災害」の前触れでした。お母様を初め、皆んな高台に避難され無事でした。

こんなことを経験しても、又翌年も田植えや稲刈りに行かれました。流石に86を迎えると「田植えには行かんと」と少し弱気になられました。

お姉さんは94歳で、お母様は92歳で、叔母さんは96歳で亡くなられました。

旦那様は「浄土で姉妹3人で大きな声で語り合い、笑って見える姿が眼に浮かぶ」と言ってみえました。

今日も旦那様がこんな短歌を詠まれました。

   浄土でも 三人姉妹 膝交え

    昔話に  花を咲かせて

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長い冬から目覚めた小さな花が咲いていました。