私はメガネ ( 4 ) 大怪我

旦那様が色付きのメガネをされたことが一度あります。ご先祖様のお話を聞きますと、この頃は少し色が入ったメガネが流行り、旦那様も流行に遅れまいと、薄い色付きメガネをされたようです。

しかしこの色付きメガネは、好みに合わなかったようで、一年ほどで、普通のメガネに替えてしまわれました。どうも、この色付きメガネには、違和感を感じられたようです。

まだ旦那様が、飛騨信用組合に勤務されていた頃のお話です。クリスマスイブに仲間と一緒に呑みに出られ、それはそれは沢山の酒を呑まれ、ぐでぐでに酔ってしまわれました。

そして事件が発生しました。それはスナックの二階の階段で足を滑らせ、転がり落ちられたのです。手や足には怪我はありませんでしたが、額に旗本退屈男の「早乙女主水之介」のような刀傷ならぬ、酔っ払い傷を負われたのです。

次の日、出社されますと理事長から「下裏君。その傷はどうした?余り深酒はするなよ」と注意をされました。この時、私「メガネの蘭子」のご先祖様は、大怪我を負われました。

若きの至りで、こんなことは一度や2度ではなかったと、ご先祖様から聞いております。その傷跡はもう残っておりません。

今は晩酌もされず、たまに呑みに出られても、早々と帰られます。昔のように大酒を呑まれることはありません。

   酒を呑み 酒に呑まれて 足取られ

    落ちて主水の  三日月様が

f:id:swnm8:20210326221114j:image

東海北陸道長良川SAで撮られました。