私は旦那様の所にお嫁入りした「Wベッド」です。マジェスタさんは「ご主人様」と言って見えましたが、私は「旦那様」とお呼びします。それは私のお役目は、旦那様と奥様を温かく包み、愛の巣を作ることがお役目だからです。「ご主人様も旦那様も同じではないか?」とマジェスタさんは言いますが、家のなかでは和服に着替えた旦那様が一番です。しかし、旦那様が持ってみえる和服は紋付袴です。これは結婚式やお葬式に着る着物で、Wベッドには似合いません。さあ!困りました。プレゼンとしたいのですが、奥様に叱られます。
旦那様は、昨年の9月にリフォームれた時、私を見に見えました。私の上に座り、硬さや広さを確認して見えました。旦那様が突然「昔はフランスベッドが憧れの的やったなぁ。さてセミダブルを2つにするか?Wベッド一つにするか?迷うなあ」そんなことを言って、何回か通われました。
話を聞くと、どうもWベッドへの抵抗感があるようです。若い頃ならいざ知らず、70を過ぎた夫婦が、Wベッドで一緒に寝る、欧米では普通のことが、一般的に日本ではどうも抵抗があるようです。
また来店されては、私の上で座ったり、横になったり、又隣の妹のセミダブルの上で、座ったり、横になったりして中々決まりません。
「もう!早く決めてください。旦那様の加齢臭が付いてしまうと、私も妹も婚期を逃してしまいます」と、2人で悲鳴を上げました。
続く
さて、腹ペコのワンちゃんでしょうか?