ご主人様が乗っていた先代の「クラウン」お爺ちゃんやお父さんから聞いた話ですと、仕事からの帰りご主人様が「すまん。此処で下ろしてくれ。この店に寄って来るから」と言って、お爺ちゃんやお父さんを社員さんに預けて、一人お店に入って行かれたとのことです。そんなことは、僕も岐阜で仕事が終わると、たまにありました。又お爺ちゃんの頃は、お友達とよくドライブに行かれたと聞きました。
僕達はご主人様のことは何でも知っています。しかしご主人様の名誉を守るために、しっかりと口を閉ざしています。しかし、最近は新型コロナウイルスの感染で、そんな気配は一切見えません。そりゃそうです。お店が閉まり、外出自粛で、毎日、高山で奥様に監視されていらっしゃいますから。
お爺ちゃんが言っていました。「昔はよく走ったなぁ。埼玉県の東松山市や愛知県の豊橋市、中津川市などへ毎週のように行っていた。特に思い出に残るのは、東松山市へ行く時、諏訪インターを過ぎると、大雪で通行止めとなり、下道に降りだんだが、渋滞が凄くて全く動かない。結局、朝4時に岐阜を出て、東松山市のホテルに入ったのが午後11時。その間ご主人様一人で運転され、俺も疲れたけれど、御主人様も疲れられられたと思うよ。隣に乗っていた社員さんは、いびきをかいて寝て見えたよ」
このようにお爺ちゃんもお父さんも、ご主人様と各地を走られたことを知りました。
続く
