まさか ⑵ 月の石が来た

2つ目の「まさか」は、アポロ17号で採取された「月の石」が、私の家の床の間に飾れたという「まさか」の出来事です。

何故「月の石」が、高山に来たかと言いますと、東京でNASAの代理店をして見えた社長と知り合いになりました。その社長の紹介で、アポロ17号の司令船操縦士ロナルド・エヴァンスさんを、高山に連れて来て下さったのです。

2泊3日の短い滞在でしたが、平湯温泉の平湯館で露天風呂に入り、大喜びされました。このエヴァンスさんが、大阪万博で展示された「月の石」を無料で貸して下さったのです。

この頃、この「月の石」は、奈良博で展示されていました。この奈良博が終わった後、貸して下さることになりました。

新幹線の名古屋駅で担当者の方から預かり、車で高山に帰りました。この「月の石」は、銀行で展示したりして、20日間お借りしました。

返却する時となり、宅配便に問い合わせますと「月の石」は、時価数十億円の価値があり、送料と保険料は驚くような金額でした。

そんなお金は払えませんので、この「月の石」を、大き風呂敷に包み、家内と二人で塩尻駅まで車で行き、中央線のあずさ号で、東京まで持つて行き返しました。

こんな貴重な「月の石」を、風呂敷で包んで運ぶとは、前代未聞の出来事ではないかと思います。この「月の石」を、自宅の床の間に飾れたことは、正に「まさかのまさか」の出来事です。

   月の石 価値も知らずに 床の間に

    出会いし人が  夢を運びて

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この頃の会社名は「イメージプラン飛騨」と言いました。