「仕組みの完成度が成功を左右する」第1回

『今、時代は想像を絶するような変革期を迎えております。国内政治の世界では自民党から民主党に政権が交代し、国際社会においては、中国等新興国の力を無視して進めることが出来ず、先進国中心の時代は終焉を迎えたと言っても過言ではありません。又、世界経済は最悪の事態を脱したとは言うものの、この経験したことのない低迷期はまだまだ続くものと考えます。

この低迷期の中でも常に前向きに挑戦して行かなければ、国の経済も企業自体も衰退の道を駆け落ちるばかりです。ではどうすればこの低迷期を乗り切ることが出来るのでしょうか?私は時代にマッチした仕組み作りにあると確信しております。今まで百数十社の活性化に取り組んできましたが、多くの社長から最初に聞かされる言葉は「当社に仕組みはあります」というものです。しかし、その仕組みは大抵の場合、口頭によるものであり、本質的にみても、文書化されたものでなければ、真の意味で仕組みが存在するとは言えません。この文書化するということの重要性をしっかりと理解されていないのです。

その仕組みの中心となるのがプロセス(道順)の明確化です。その明確化とは文書化することに他なりません。例えば富士山へ登るのにも静岡県側、山梨県側等、いくつかの登山道があります。その登山道がパンフレットや書籍となって作成されていることから、自分の力量に合った登山道を選び、安全に登山することが出来ます。企業活動における仕組みもこれと全く同じことです。目的を達成するためにどのようなプロセス(道順)で進めばよいのか、その現状を文書化しそれに基づき改善していくことで時代が求める仕組みを作り上げることが出来ます。この「仕組みの完成度が成功を左右する」は3回に亘り、連載させていただきます。』