人事部長 10. 新入社員研修 ⑴ 気づき

 

長い人生を歩んで来ましたが、その中で一番大切だと思うことは「気づき」です。沢山注意したり、注意されたりして来ましたが、この経験から、何故注意したのか?何故注意されたのか?その要因に「気づくこと」が一番大切です。この要因に気づがなければ、一歩も前に進むことは出来ません。この「気づき」こそ、成長のエネルギーです。新入社員研修では、この「気づき」の大切さを思い知りました。その思いに至ったエピソードを次にご紹介します。

この新入社員研修は、系列会社2社合同で参加者は21名でした。最初に入社式が行われました。そこで驚くような光景に出会いました。それは男性新入社員の一人が、学生服の上着とズボンを短く改装した、変形学生服のまま出席したのです。これには、社長も人事部長も課長も驚いてしまわれました。社長の挨拶では、この新入社員のことは触れられることはなく、無事に入社式は終わりました。

その後、人事部長からこの新入社員に「注意をすればよいですか?」との質問を受けましたが、「折角の入社式が台無しになりますので、私にお任せください」と言って終わりました。さて、このように返答はしましたが、どのように指導すべきか?迷ってしまいました。

そして新入社員研修を予定のプログラムに沿って開始しましたが、会場の雰囲気は、今まで経験したことのない、殺伐として異常な状態でした。

                 続く

f:id:swnm8:20220707192316j:image