変化 34. 活性化事例「日中合弁会社」(13) 案内状

従業員が、私が工場に泊まり込みで、仕事をするのを見たり、聞いたりしたのでしょうか?データ収集などで工場内に入ると、皆んな笑顔で迎えてくれる様になりました。

通訳の女性から「総経理(社長)のことを、皆んな心配していますよ」と嬉しい言葉も聞きました。中国では、日本人が来て工場に寝泊まりしながら、一生懸命に仕事をするなど、考えられないことだったのです。

それは又従業員の「ヤル気」と「意識改革」にも繋がりました。この「意識改革」の原点は、日本海軍の名将「山本五十六元帥」が残された「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ」の言葉そのもので、「一党独裁」の共産党からも、批判は全くありませんでした。

5月に入り、「生産管理システム」の骨格は出来上がりました。早速、この「生産管理システム」を使い「生産計画」を立て、「生産管理」を行いました。そんな中で思わぬことも発生しました。それは50人という、大量の「退職者」が、一度に出てしまったことです。

その時、日本で仕事をしていましたので、報告を受けても、手の打ち様がありません。未だに、大量退職者が出た原因は分かりません。中国には、私達には解らないことが沢山あるようです。

活性化に入り、半年が経過すると、工場内は見違える様に綺麗になり、不良率も下がりました。この改善状況の報告を兼ね、以前取引のあった「お客様宛」に、工場見学の「案内状」を出しました。

                  続く

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