変化 7. 文化と政治

では、この「文化・経済・政治」の三本の「柱」の「見本」となれる国はあるのでしょうか?まず、そこから検証して行きたいと思います。

まず「文化の柱」とは、その国の人々の生き様です。残念ながら、この「文化」という「柱」は、「政治」に大きく左右されます。

日本史の一大汚点と言われる明治維新の「廃仏棄釈」は、正に政治が多くの文化財や文化を破壊した一例です。この「廃仏棄釈」によって、仏教から強制的に神道へと変更させられるなど、多くの人々に心身的負担を与えたと考えられます。

一部の政治家の自己都合によって、心の安らぎを求めるべき仏教まで、変えようとしたことは、本当に恐ろしいことです。それが、今も色々な面で尾引いていることは、誠に残念でなりません。

私が住んでいる飛騨北部では、この「廃仏棄釈」の影響は少なかった様です。しかし一部の地域では「廃仏棄釈」を恐れて、お堂や仏像を山の中に隠すなどのことはあったのではないかとの言い伝えが残っています。

この様に「文化・経済・政治」の三つの「仕組み」は、別々の様に見えて、根っこの部分ではしっかりと繋がっているのです。言葉を変えれば「三本の文化・経済・政治という木は、地上に出て、三本の木に分かれただけ」です。

一万年近く争いの無い時代が続いたと言われる「縄文時代」は、この「文化・経済・政治」の「仕組み」が別れることなく、一本の木として育っていたことから、争いの無い平和な時代が続いたのではないかと考えます。

                  続く

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