限界

今回の東京パラリンピックを観ておりますと、人間が持つ「限界」とは何か?を考えさせられます。健常者では「到底無理」と思われることが、今回のパラリンピックでは、当然の様に行われます。

父は42歳で失明し、44歳で岐阜県立盲学校に入学しましたが、その時のことをよく話してくれました。父が一番驚いたことは、全盲の生徒さんが、廊下を走り回っていたことと、全盲の生徒さんが「僕は眼は見えないけれど、全然困らないんだ!何故なら、僕には違う世界が見えるんだもの」との言葉でした。この生徒さんには、どんな世界が見えたのでしょうか?少しでも見える世界を経験すると、この世界は見えない、とのことでした。

父は「眼が見えなくなったことで、今まで聞くことが出来なかった、人の話がよく聞こえる様になった。」と言っていました。それは私達も眼を瞑っていると、人の話がよく聞こえて来ます。これと同じではないかと考えます。

人間は与えられた命の中で、どう生きればよいいのか?そのために多くの知恵や力が与えられており、それをいかに活かすかが、大きな課題となります。

改めて、パラリンピックを通して、人間が持つ「限界」とは何かを考え、その限界に挑戦して行きたいと思います。

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