「人生には3つの坂がある」

『先日「日経ビジネス2010/3/1号」の有訓無訓欄に「経営には3つの坂がある。その坂とは“上り坂・下り坂・まさか”」とありました。サブプライムローンの破綻等により、世界の景気は大きく低迷しておりましたが、この景気の下り坂も底をつき少しずつながら上り坂になりつつあるものと考えます。このように上り坂、下り坂は人生においても同様のことが言えます。この上り坂、下り坂において発生するのが“まさか”です。私も65年の人生において“まさか”という坂は何回も経験しました。この“まさか”とは想定通りの対応に収まらないことが“まさか”なのです。

 私が考える“まさか”には2つあると考えます。「想定もしなかった喜びの“まさか”」と「想定もしなかった苦しみの“まさか”」です。

 想定もしなかった喜びの“まさか”の1つが今から15年前に取り組んだ日中合弁企業の活性化です。この時は“まさか”私に日中合弁企業の活性化依頼が来るとは夢にも思っていませんでした。この日中合弁企業の活性化に取り組むことで、私の中国という国とその人々を見る眼が大きく変化したことは大きなメリットでした。同時にこの日中合弁企業の活性化に取り組むことで、“まさか”という中国の現状を知ることが出来ました。逆に「想定もしなかった苦しみの“まさか”」も数え切れないほどありました。しかし、この苦しみの“まさか”が私を、そして社員を大きく成長させてくれる源になっていることは間違いありません。

 これからも喜びの“まさか”と苦しみの“まさか”が大いに発生することを願うと共に、この“まさか”が次の夢を叶える大きな“まさか”になることを願っております。』