そして両親が家内に向かい、父が「わがままな息子で申し訳ない。言い出したらもう誰のことも耳に入らなくなる。どうか退職を許してやって欲しい。」と頭を下げられたのです。
この時ほど「覚悟」の重さを思い知ったことはありません。この「覚悟」が揺らいでいたならば、今日はなかったと思います。
この時、両親と家内も其々に「覚悟」を持っていたと思います。それは「任せる覚悟」です。この「覚悟」の重さに、時には押しつぶされそうになりました。それを救ってくれたのは、両親と家内の温かく見守ってくれる姿でした。
この時の「覚悟」は、これ以降の人生に大きな影響を与えました。その一つが「自分への甘え」です。それまでは両親に甘えていましたので、この「甘え」を取り除くのに一苦労しました。
何故なら、糖尿病などを引き起こす要因の一つが甘い物の食べ過ぎであり、人生に於いては、両親などへの「甘え」が、どんなに固い「覚悟」も溶かしてしまうのです。正に、この「甘え」を何処で断ち切るかが、人生を左右する大きな分かれ道になると考えます。
人生は 甘えの芽生え 断ち切れず
次から次と 襲う恐ろし
