卒業 2. 誕生

私は姉妹に囲まれ、昭和19年12月7日、母の「胎内」を「卒業」し、この世に産まれました。驚くことに、この日午後1時36分、三重県沖を震源地とするマグニチュード7.9の大地震東南海地震」が発生しました。

私が産まれた岐阜県飛騨市河合町天生は、この当時、雪が5m以上積もる豪雪地帯でした。天生には、法隆寺の釈迦三尊の作者、止利仏師が生まれたとの伝説もあります。

父は、天生峠の近くにあった天生金山に勤務していました。父は学者タイプで、母はいつも大きな声で笑い、場を明るくする人でした。

両親は私が産まれるのを待ち望んでいたのです。その願いを受け、両親の愛に応えて、胎内を出る力とすることが出来ました。正に、三島輪番から教えていただいた「死と再生」です。

しかし、今の世の中はどうなっているのでしようか。「トイレに産んだ赤ちゃんを捨てる」と驚く様なことが起きています。喜び受け入れてくれると願った親に、トイレに捨てられるとは、「誕生」という「死と再生」を改めて考えさせられました。

   誕生は  胎内からは  卒業し

    愛が溢れる この世夢見て

f:id:swnm8:20201116214421j:image