物置の整理をしていますと、懐かしい春慶塗の「重箱」が出てきました。子供の頃、この「重箱」は、お正月のおせち料理には欠かせない物でした。
年の瀬を迎えると母は、夜なべをしておせち料理を作り「重箱」の中は一杯になっていました。この「重箱」のおせち料理は、お年始にお見えになる、お客様に出すために作り、家族には小鉢が付いた大きな皿に、おせち料理が盛られていました。
時代は大きく変わり、おせち料理はインターネットで注文し、プラスチックの重箱に入って来ます。一回限りで捨てるには勿体ない程の重箱です。
こんな懐かしい「重箱」を眺めなから、今回の新型コロナウイルスの外出自粛の時間を利用して、家の中の整理をしております。
時を経て 飴色染まる 重箱に
母の面影 何処か重なり
岩つつじが綺麗に咲いています。