史実と文化

地域の活性化に多くのお金と時間を掛けて行われる「行事」が多くありますが、継続的に観光客が来るという話を余り聞いたことがありません。

それは「史実と文化を取り違えているから」ではないでしょうか。史実で人を集めても一過性に過ぎません。人は史実ではなく、その土地の文化を求めて来るのです。

一つの例として関ケ原町が行う「関ヶ原の合戦行事」です。これは史実であって、文化ではないのです。文化とは「そこに住む人々が、長い時間を掛けて作り上げた生活の姿」です。

では何故同じ岐阜県でも、高山市には沢山の観光客で溢れるのでしようか?それを生み出したのは、先人の知恵に他なりません。

雪深い山国であった高山市が、観光地として脚光を浴びるようになったのは「飛騨の匠文化」と江戸時代天領となった「江戸文化」のお陰です。正に「匠文化と江戸文化」が融合したものです。それは全て先人の知恵が生み出した「文化」そのものです。

改めて「地域の文化とは何か?」を問いかけることが必要ではないでしようか。

   人は文化を求めて集まり

     史実は一時の噴水と同じ

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高山祭りの屋台は匠文化と江戸文化が融合した「祭り文化」です。