「一時間半で真冬と春を体感出来る道」

『今、私は月のうち4〜5回は東海北陸道中部縦貫道を通り、岐阜と高山を往復しております。岐阜を出発する時は汗ばむような春の陽気ですが、白鳥を越えますとそこは真っ白な雪に包まれた冬の世界となります。そして荘川をすぎると1メートルを超える雪が道路の両側を防ぎ、正に真冬の世界です。この東海北陸道は1時間半という短時間の間に春と真冬を体感出来る素晴らしい春冬道です。又、5月に入ると岐阜は日差しが強く、少し夏日に近い陽気ですが、荘川を過ぎるとそこはまだ残雪が残り、白山連峰は真っ白な雪に包まれております。そこは夏から春を体験出来る夏春道です。9月になると岐阜はまだ残暑厳しい陽気ですが、荘川を過ぎると高い山々は紅葉に染まり、秋の訪れが始まっております。そこは夏と秋を体感出来る夏秋道です。

いつも通る道でありながら、季節によって1時間半という短時間の間に、春夏秋冬を楽しむことが出来、本当に素晴らしいことです。又、この東海北陸道は3月下旬から4月下旬までの約1ヶ月間桜前線を楽しむことが出来ます。特に山桜が咲き誇る4月下旬のドライブは時間が経つのも忘れてしまうほどです。

今、東海北陸道は白鳥まで4車線化されていますが、今年度の予算で白鳥から清見までの4車線化が決定するようです。この東海北陸道は東海経済圏と北陸経済圏を結ぶ、大動脈になることは間違いなく、この4車線化が早く進むことを願うばかりです。又、中部縦貫道は福井と松本を結ぶ高速道ですが、その完成はまだまだ先になるものと考えます。この中部縦貫道が開通することで、高山・松本間は現在約2時間かかっているのが1時間と大幅に短縮され、高山・東京間も現在5時間かかっているのが3時間ほどで結ばれることになり、北陸経済圏と関東経済圏を結ぶ大きな大動脈になるものと期待しております。高速道路が整備されることは大変にありがたいことですが、そこには大きな自然破壊が発生し、動植物の生態系を大きく変えることもありうることから、私たちだけの利便性だけを求めて行けばそれでいいのか、大いに考えさせられるところでもあります。』