寝台列車

今は「寝台列車」も観光客向けに変わり、豪華な「寝台列車」になりました。

30年程前、秋田県鹿角市のお客様の所へ、北陸線の「寝台特急日本海」で、一年間、毎月富山から大館まで通いました。高山を18時頃の普通列車に乗り、富山発22時頃の「寝台特急日本海」に乗り、朝、7時頃に大館に着きます。

通い始めたのは、11月からで、冬場は乗る人も少なく、1両に数人だけで、皆んなで集まって、酒を呑み交わしました。富山弁など各地の方言が響きあったことと、いびきで眼を覚ますことも何回かありました。懐かしい思い出です。

この「寝台特急日本海」は、相向かいに3段の寝台があり、一番上の3段目は、よく揺れることと、上がり下りが大変でしたので、一番下の寝台を予約しました。

冬場は毛布一枚では寒く、周りの毛布を借用して寝ました。寒いから、自然と酒を飲む様になり、この「日本海」に乗る様になってから、酒の量が増えた様です。

この「寝台特急日本海」は、春日八郎さんが歌われた「夜行列車」の様に「ブルートレイン」で、独特の雰囲気を持っていました。

真っ暗な日本海を眺めていますと、不思議にも、海の中に引き摺り込まれる様な錯覚もしました。ガッタンコットンと列車の音だけが響く、夜行列車はやはり、この列車でしか、味わうことが出来ない「哀愁列車」そのものでした。

時々、「寝台特急日本海」に乗っている夢を見ますが、夢を見るだけ、思い出深い列車でした。

   懐かしき 寝台列車の 哀愁が

     心に響く  歳を重ねて

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十三夜を撮りました。