今年も「なつめ」が鈴なりです。「なつめ」は漢方薬として使用されますが、飛騨では蜂蜜などで甘く煮て、冬の保存食として大切にされて来ました。大好きな保存食の一つです。子供の頃に赤く色づいた「なつめ」をよく食べた事を思い出します。
今から30年程前に秋田県鹿角市で仕事をしました。ここで見たのは、鈴なりになった「なつめ」がゴミの様に扱われていたことです。何と勿体ない事をと思い、地元の方に尋ねますと「なつめを食べる習慣はありません」とのことでした。
狭い日本でも「なつめ」を保存食とし大切にする地域からゴミ同様に捨ててしまう地域まで様々である事を知りました。
残暑厳しい中にも、首を垂れる稲穂、鈴なりの「なつめ」そして間も無くシーズンを迎えるりんご🍎などと、実りの多き秋は直ぐ目の前に来ております。
川縁の なつめ寂しく 朽ち果てて
漢方薬よと 叫ぶ声して