「厳しい雇用情勢の中で考える」

『景気は少し上向きになったと言われますが、現実に厳しい雇用情勢は続いております。この厳しい雇用情勢の中で、ではどうすればこの雇用情勢を改善することが出来るのか?私なりに少し考えてみました。この雇用情勢を解決するには、景気の回復と共に、働く人達の他者依存からの脱皮にあると考えます。景気の回復はグローバル化が進んだ現在の世界では、特に技術立国であり、輸出依存度が高い日本では単独で景気の回復を進めることは不可能に近いと考えます。このことからまだまだこの景気低迷状態は続くものと考えます。

こういう厳しい雇用環境の中で、生き残り・勝ち残るためには、まず他者依存の意識を削除することにあると考えます。なぜならば現代社会はあまりにも他者に依存した姿になっていることが最大の問題だからです。食べるものは満ちあふれ、子どもに何が欲しいかと尋ねれば「欲しい物は無いから金をくれ」との答えが返ってきます。少し昔話になりますが、私の子どもの頃は食べることに四苦八苦し、大晦日に頂く煮イカは一人半分ずつでした。その煮イカを頂くことが大晦日の最大の喜びでした。今の子どもには想像もつかないほどの貧しいながらも、夢を追い求めた日々であったと思います。

その夢を叶えるために一生懸命勉強をし、がむしゃらに働き、努力してきたのが私たち団塊の世代と言われる人達です。この頃は人と助け合うことはしましたが、他者に依存することは決して許されませんでした。自分で自分の道を切り開かなければ生きていけなかったのです。今、厳しい雇用環境の中で失業されている方々が沢山みえますが、その方々に私が言いたいことは「本当に日々勉強し自分で自分の道を切り開こうとしてみえますか?」との問いです。決して他者依存し、甘えの体質の中では自分の道を切り開くことは出来ません。逆にそれは自分自身を自滅の道に引き込むことになると考えます。“男子三日会わざれば刮目して見よ”と言われるように、日々自分自身で努力することが、一番この厳しい雇用情勢を打破する力になるのではないのでしょうか?』