「炭で顔は真っ黒、懐かしい思い出」

『先日、家内とロープウェイで金華山岐阜城に登りました。


私は53年ぶり、家内は49年ぶりに金華山ロープウェイに乗りました。この金華山ロープウェイは1955年に開通したというので、私がはじめて乗った時はまだ開通したての頃であったと思います。この日は大変風が冷たい日でしたが好天に恵まれ、岐阜城に登って織田信長のように天下人になったような気分になりました。

53年前の小学6年生の時に修学旅行で飛騨神岡から岐阜に行きました。この時は朝3時に学校へ集合し、バスで飛騨古川駅まで行き、5時半頃の列車で5時間をかけ岐阜につきました。この頃の列車はまだ蒸気機関車でした。私は初めてではありませんでしたが、同級生の約半数以上は初めて列車に乗りました。私たちは先生に引率され36人の仲間と共に岐阜と名古屋見学に行きました。トンネルに入るたびに窓を閉めますが、どうしても煙が車内に入り、岐阜に着く頃には顔が炭で真っ黒になっていました。互いにその顔を見合い、笑い会ったことが懐かしい思い出です。この頃どんな夢を見ていたかは思い出せませんが、真っ黒な顔で写真に写っている姿を見ると、ポッポッと響く蒸気機関車の姿が今も思い出されます。今も高山線は単線ですが、ディーゼル化され、岐阜・高山間は特急で1時間50分ほどと大幅に短縮されました。今後、この高山線は複線化される予定がないことから、時間の短縮はあまり進まないと思いますが、今も車中から中山七里等飛騨渓谷を眺めながら高山に向かうのも大変良い思い出になると思います。この懐かしい蒸気機関車を思い出しながら、改めて今でも元気に働けることに感謝しております。』