種麹と麹菌

今回発刊した「伸びる会社の活性化の軌跡」では役割の樽と自己の樽に麹を新しく追加しました。この樽は酒を仕込む酒樽です。酒は水と米と麹で作られます。この麹には酒を作るための種麹と蔵に宿る麹菌があります。
この蔵に宿る麹菌が如何に凄いかを知ったのはビール工場の方からの話を聞いたからです。工場に付いた酵母菌は幾ら消毒しても駆除することは出来ず、酵母菌の自然消滅するのを待つしかないとのことでした。この話しを聞いて酒造りが何十年と続く酒蔵に宿る麹菌の力を改めて思い知りました。この種麹を本人の性格、麹菌を家風や企業風土・文化と捉えました。
私の種麹は子供の頃と社会人になってからでは大きく変わりました。余り目立たない性格から、何事もリーダーシップを取る前向きな性格になったのです。この人生という酒の味を大きく変えた最大の要因は麹菌である良い上司と、思い切り仕事に取り込める良い職場環境にあります。
「企業とは人の集まり」です。社員一人ひとりが成長し、企業風土、文化が改善されることで業績を伸ばすことが出来ます。このことから活性化研修で一番気を付けることは、企業風土・文化を如何に改善するかです。このため第一回全社員研修では8項目の風土診断を行い、二回目は一年後に、三回目を二年後に行います。この数値がどう上昇しているか?形の歪みの具合は?など診断します。形が広がり、歪みが少なければ企業風土・文化は大きく変わり、改善され働きやすい職場環境になっている証です。売れる美味しいお酒が出来る環境が整っていることになります。
人生も経営も良い麹菌を如何に見出すか、そのことで種麹も大きく成長することが出来ると確信しております。日々種麹の改良を重ね、良い麹菌を求めて夢ある人生を歩んで行きたいたいと思います。
「麹とは 酒、人生の 味を決め」