「貼り絵にふるさとを重ねて」

swnm82011-10-13

 岐阜の私の部屋には貼り絵画家井上あき子さんの民家のむしろの上に猫が寝そべっている貼り絵を飾っています。井上あき子さんは私と同郷の出身で、山下清さんをモデルとした裸の大将の貼り絵の担当をされました。

 この貼り絵は民家の囲炉裏と猫に惚れ、10年以上前に手に入れました。それは子供よく遊んだ母の実家によく似ているからです。「ウサギ追いしかの山、こぶな釣りしかの川…」と歌われた「ふるさと」そのものです。

 東日本大震災でふるさとを離れる人が一万数千人になったと報道されていました。懐かしいふるさとを離れなければならない、その辛さを思うと本当にやり切れない気持ちになります。

 ふるさととは何か、そのふるさとが私達に与える影響とは何か、などと考えながら母のふるさとを思い出し、貼り絵の猫に語りかけています。