「人生は出会いで決まる」第13回

『今回は、日中合弁会社のファッションショーについてです。活性化に取り組んだ1月の不良率は85%と想像を絶する数字でした。不良の多くは手を洗わず、作業をするために手脂が付く不良でした。早速洗面所の新設と改修を行いました。そして毎日定期的にタオルを変えるようにしました。その結果手脂による不良は大幅に減少しました。この不良を生み出す最大の要因は「自分達が作っているものに一度も手を通したことが無いということ」に気づきました。

この会社は社員の平均年齢が20代前半であり、このことから自分達が作っているスーツ・ジャケットなどを着てのファッションショーを私が計画しました。このファッションショーのために、南通市からプロのモデルを指導員として雇い、毎週1回 計10回 指導を受けました。ファッションショーのモデルとなる社員は応募制に
し、董事長など中国側幹部社員が審査員となって30人を選びました。そして人口6万人の平州(ピンザオ)村(中国では人口6万人でも村です。)の1200人収容の映画館を貸切り、3月22日に行いました。平州では初めてのファッションショーであり、社員・家族・親戚・一般市民で会場は満席となりました。南通市から地元テレビ局が取材に来て、テレビでも放映されました。

このファッションショーには、日本から和服を持参しました。その理由は長襦袢を生産していたからです。この長襦袢をどのように着るのか?を理解させるために和服ファッションショーも行いました。このファッションショーの前にモデルさんのお化粧です。全員が初めてのお化粧で、まず顔剃りからです。しかし、初めて顔を剃ることから、剃刀が上手く使うことが出来ません。私がモデルさんの顔を剃りました。こんなことは初めての嬉しい経験でした。そしてファッションショーは開演しました。』