問題の本質 31. 政治のISO規格 (17) 継続は力なり:先送り

行政改革」を進める上で大きな課題となるのが、行政は「利益を上げることを目的としない非営利法人」であることです。企業活性化の場合は、問題点を解消し、業務の効率化などを進めることで、利益に直結し、従業員の待遇改善にも繋がります。

しかし、行政の場合「行政改革」を進めれば、業務の効率化・責任の明確化・残業の減少など大きな効果を上げることは出来ます。しかし、人が一番ヤル気が起きる待遇改善には即繋がりません。このヤル気をどう起こし、継続させるか?が一番大きな課題であり、一番難しいのが「意識改革」です。

行政の活性化に取り組んだ事例を紹介します。市町村合併を控えた町長から「私の町の職員と母体となる市の職員とでは、意識など色々な面で大きな差があります。それを少しでも埋めるために課長以上の幹部職員研修をお願いします。」との依頼が来ました。

行政からの依頼は初めてでしたが、6ヶ月間の研修プログラムを作成し臨みました。この研修で知ったことは「問題が発生しても、何も解消されず、先送りされていること」でした。このことから問題点が山積みとなり、日々の業務に大きな支障を来たしていたのです。残念なことは、この問題点を解消する方法を、参加者全員が全く知らなかつたことでした。

               続く

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