変化 14. 経済の柱 ⑶ 使途不明金

中国でコンサル兼総経理(社長)として、活性化に取り組んで 驚いたことは、会計管理が「単式簿記」だったことです。企業の会計管理が「単式簿記」とは、本当に驚きました。それに驚いたことは、3人も会計担当者が居るのに、会計処理が3ヶ月も遅れていたことです。

そして、もっと驚いたことは、「使途不明金」が余りにも多いことでした。私は「総経理」でしたので、当然、「会計管理」 も行うものと思いました。そして、帳簿を見ると、経費の使用明細が記載されていないのです。それが余りにも多く、担当者に尋ねますと「私は分かりません」との応えです。

総務部長に尋ねると「私にも分かりません」との素っ気ない返事です。オーナーに会計管理の現状を報告し、「会計管理はどうしますか?」と問いかけました。すると「どうか、会計管理には手を出さないで下さい。私達も一切口を出しておりません」との応えでした。

企業経営の根幹である「会計管理」に参加出来なくなると、これは一大事です。しかし、オーナーからの依頼ですので、一切口を出さない様にしました。

何故、これだけ「使途不明金」が多いのか?この様な処理方法で、日本の様な税務署による「税務調査」は大丈夫なのか?など色々と心配しました。しかしこれは「案ずるより産むが易し」で、「蛇の道は蛇」の通り、「一党独裁」という「政治の仕組み」が、それを覆い隠していたのです。これは恐ろしいことです。

                   続く

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