卒業 40. 信号機

驚くことに、この全職員研修で一番出席率の高かったのは、看護師で次にドクターでした。その出席率は90%を超えたのです。

あるドクターから「この研修は本当に勉強になります。看護師は看護師として、技師は技師として、それぞれしつかりとした考え方を持っており、それを今まで活かすことが出来ていなかったことに気づいたことです。私の医師としての過信でした」との発言もありました。

この先生の言葉は、医療業界が抱えている課題を切り拓く、大きな鍵ではないでしょうか。病院の場合、その多くが国家資格者であり、それぞれの責任で業務をこなして行かなければなりません。それが時として人間関係に壁を作ることになります。

この仕組み作りというチーム研修を通じて、互いの心が通い合うようになりました。そして「チーム医療」の原点が少しづつ出来上がって来ました。

このチーム研修では、全職員研修で出された問題点から仕組みの見直しに入りました。

各チームが最初に行ったことは、出された問題点の再検証です。なぜなぜ分析法などを用いて「この問題点の本質はどのにあるのか?」を明確にしました。このように問題点の本質を明確にしなければ、完成度の高い仕組みを作ることが出来ないからです。

次に業務の流れを明確にするために、プロセス表の作成に入りました。

この「プロセス管理表」には「大項目・No・作業内容・書類名・作成(担当)・検証(確認者)・承認(責任者)・摘要・危機管理・チェック項目・ミス.クレーム発生時の対応策・ミス.クレームの防止策」を入れました。

特に力を注いだのが、医療ミスや医療事故が発生した時の「危機管理度」を明確にすることでした。そのために「プロセス管理表」を「赤・黄・青」の「信号機」にしました。赤🔴は止まれ、黄🟡は注意で、青🔵は進めです。

その内容は「赤色🔴」は 重度 : 院内では処理不可能で社会的責任を問われる事項、「黄色🟡」は 中度:概ね院内で処理可能であるが重度に発展する可能性がある事項、「青色🔵」は 院内で処理可能であり社会的責任を問われない事項 です。

    院内も  交通信号  あちこちに

     マナー守れば  事故は消滅

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久しぶりに乗鞍岳を撮ることが出来ました。