卒業 34. 生産管理システム開発

一番問題であった、従業員の意識改革と不良率の低下は成功しましたが、この状態を安定させ、より発展させるためには「生産管理システム」が必要であり、そのためにWindows95を使用し作成することにしました。

当時、Windows95の日本版ソフトは販売されていましたが、中国版は96年3月に販売が開始されました。そのソフトとNECのパソコンを利用して「生産管理システム」を作成することにしました。

出来るだけ、早くこのシステムを完成させるために、一年間掛けて作成した資料に基づき、基本設計は私が担当し、そのソフトは高山市の友人が経営している会社に依頼しました。

このシステムには「生産・顧客・品質」を網羅するシステムとしました。

特に力を入れたのが「顧客管理」です。何故なら、当時は全て電話での連絡で、その電話料金は月に数百万円になっていました。その電話の多くは、生産状況と納期確認、ボタンなどの備品不備などが占めていました。

このことから、このシステムでは、Windows95を使って、受注管理を行い、生産計画が出来ると直ぐに顧客に送り、毎日日報を入力すれば、生産状況が分かるシステムとしました。

このことで、電話による顧客との連絡は大幅に減少しました。このシステムは、半年後の9月に完成しました。

当時、このような管理システムを、中国の合弁会社で作成した所は無く、大変興味を持たれ、日本経済新聞など多くのメディアに取り上げられました。

このことが、新しい顧客を生み、沢山の受注に繋がりました。そして、その年の年末をもって、2年間の活性化は終わりました。

この会社は、中国からベトナムに生産拠点を移し、大いに発展して見えます。

    足下を 見れば黄金が 山とあり

     山師気分で   宝求めて     

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