卒業 28. ファッション開催

活性化を初めて2ヶ月後の2月、従業員の意識改革を、もう一歩進めるために「ファッション」を計画しました。

この頃は、中国を行き来する飛行機の中でも「何か従業員を惹きつける方法がないか?」と、考え続けていました。そこで閃いたのが「ファッション」でした。

何故「ファッション」を計画したのか?その理由は「従業員が作っている物を、一度も着たことがない」と知りました。それが品質に大きく影響していると気づいたからです。

このことから「ファッション」は、工場で生産している女性用スーツなどと、和服の長襦袢も作っていましたので、日本から着物も用意し、3人のモデルに着せました。始めて観る日本の着物に、館内にどよめき!も上がりました。

そのモデルを、従業員の中から募集しますと、沢山の応募がありました。その中から30人が選定されました。この選定には、私どもは一切関与しませんでした。そして南通市のファッションスクールの先生にお願いし、講習を1ヶ月間行いました。

3月21日地元の1500人収容出来る映画館を貸切「ファッション」を行いました。館内は従業員の家族や地元の人達で満杯になり、地元テレビ局も取材に来て、盛大に行われテレビ放映もされました。

この「ファッション」から、一夜明けた次の日、不良品で山となっていた倉庫を開け、全て従業員に配布しましたが、何と一枚残らず無くなっていました。

そして翌日驚くことに、出勤する時に着ていた汚れた服から、工場に入ると不良品の服を昨夜直したのでしようか?その服に着替えはじめたのです。すると暗かった工場内は、明るく輝き出し、従業員の顔も今まで見たことのほど輝き、ヤル気に満ちていました。やっと自分達が作っている物に、誇りを持つことが出来るようになったのです。

この「ファッション」は、誇りというヤル気に火を付け、不良率を下げるのに、大きな効果を上げました。

時とともに、言葉にしなくても、ファッションなどで行動することで、従業員の「意識改革」はドンドン進んでいったのです。

   ファッション 夢の世界の 幕が開き

     輝く顔が   舞台溢れて

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高山市の宮川で撮りました。