大工道具の「カンナと鋸」の使い方は、日本と中国とでは全く反対です。日本ではカンナも鋸も引いて使いますが、中国ではカンナも鋸も押して使います。
このことを知ったのは江蘇省南通市の縫製業の活性化に行った時です。昼休みを利用してよく散歩に出かけました。散歩をしていると知らない住民の方からよく声を掛けて頂き、時にはお昼ご飯も頂きました。
偶々お昼ご飯を頂いた所が大工さんの家でした。大工さんの仕事に興味がありましたので、仕事場を見学させて頂きました。
そこで驚いた事は「カンナも鋸も押して削り、切る事」でした。又驚いた事は「切り口が大変荒い事」です。日本から見れば、大工仕事ではなく、素人の仕事です。
このカンナと鋸の押すと引くの違いは、日本文化と中国文化の違いを、一目瞭然に現していると実感しました。
日本では「形として整える以上に見た目を綺麗にする事が重んじられます」が、中国では「形を整えればそれで良しであり、見た目よりも実を重んじる事に尽きる」と感じました。
グローバル化が進む時代であればこそ、この引く、押すなど、国による文化の違いを、しっかりと理解する事が求めらていると実感しました。
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一目瞭然 武漢ウイルス
台湾の台北市で撮りました。